日本企業の長時間労働や休暇の取れなさとかってのは労働者側にもそうした気質がある所為ではないのか?

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日本企業は長時間労働と有給休暇が取れないなんてことが叫ばれています。

これは事実であり、いろいろと改善策を政府は撃ち出そうとしているようですけれども、これがまあなんともし難く意味がない。

大体、三六協定(雇用主と雇用者が両者の承諾により8時間以上の労働が許されること)が日本の労働組合の力の弱さと日本の企業信仰によって形骸化している。

「どうせ辞めやしない」

舐められてるんですよ、労働者は。

辞めたら辞めたで他企業に就職すればいいのですけれど、そう何度もはできません。

そんでもって、有給休暇を取らせなかったり、長時間労働を強制したりってのは本来的には犯罪行為ですからね。

それが多くの場で叫ばれているのにも関わらず、看過されている状況。

はっきり言って異常と言っていい。

それが世間的に許されている以上、政府が何を撃ち出そうが革新的なものでかつ、冷酷なまでに徹底的に企業に強要するくらいじゃないと効果は出ませんよ。

はい、ちょっと話し逸れましたけれど・・・

こうした長時間労働や休暇の取れなさは労働者側の気質もちょっと影響あるよね

って話です。

無論、そのような現状を放っておく企業側に問題があるのは大前提です。

ですが、細かい部分で「そういうものだ」とか思っている労働者側の気質も影響してるんじゃないかなってことを言いたい。

 

目次

 

1.実際に社会人になってみて覚えた違和感

1-1.みんな長時間労働したくないかと思っていた

社会人になるまでは、みんな長時間労働はしたくないものと思っていました。

長時間労働ってのは体に悪い。

ストレスになるし、自分のプライベートな時間も減る。

ライフワークバランスが崩れる。

仕事場に長時間いたら精神的にも参るし、身体的にもなんらかの職業病的な病(腰痛など)に悩まされる要因になる。

なので、当然のようにみんなしたくはない。

そう学生時代には思っていました。

んで、実際に社会人になってみて、長時間労働はその想像通り、かなりキツいものだってことが分かりました。

「こらぁ、みんなしたくねえわなぁ」

「だって、帰ってきて2時間くらいしか自由時間ないんだもんなぁ」

 

1-2.あれ? 長時間労働したいんじゃね?

と、長時間労働は実際つらいからみんなしたくないと思っていたんですけれど。

「あれ? もう帰り? 早いな」

なんてことを定時の30分過ぎに帰っていくと言われましたよ。

そう、彼らにとってすれば定時近くに帰るってのは「早い」ことなんです。

早い・・・つまり、普通ではないこと。

彼らにとっては長時間労働が普通なんです。

「残業代で稼ぐのが昔は普通だった」

「昔は残業代だけで基本給は超えていた」

なんてことをまるで武勇伝のように嬉々として語る彼を見て、僕は思いましたよ。

(あ、残業してえんだこいつ・・・)

 

1-3.長時間労働しなければという幻想

長時間労働しなければならないっていう幻想に囚われているのではないか。

・先輩が長時間労働してるから

・早く仕事を片付けるには長く働くしかない

・これも早めに終わらせておこう

こんな考えで長時間労働を本来はしなくてもいいのにしてしまっている。

先輩が長時間労働しているから・・・自分の仕事が増えるのか?

長く働けば早く仕事が片付くのか?

それは明日でも良いのでは? てかむしろ明日何するの?

このように、無駄な仕事をしている節があります。

これさ、どうかと思うんですよな一番。

残業する時って「会社のためにやる」みたいなこと言ってるじゃないか。

でもこれ、無駄な残業って会社からしたら至上最悪の行動ですからね。

毎回、残業残業、会社のためって言ってるのを見て

「何をバカげたことを」

と心の中で唾を吐いている僕でした。

 

2.流され体質と言うか事なかれ主義というか・・・

2-1.非合理的過ぎる社会人の考え方

ホントに非合理的過ぎてバカげていると思ったのがこちら。

色々伏せますけれど、こんなことがありました。

◇◇◇

ある一定以上の社員に特定の時間「会議・レビュー禁止」が出されました。

これは会議禁止時間を作ることで、その時間に個々の作業を集中して行おうという会議が多い一定以上の社員に対する救済措置のようなものでした。

とはいえ、末端社員の僕には関係のないこと。

「すんませーん、この件についてちょっとレビューしません?」

と、同じく会議禁止とは関係のない階級の先輩に話し掛けたところ。

「いやー、会議禁止時間だからちょっと・・・」

「え? 僕ら関係なくないっすか?」

「いやね、でもほら、一応、上の人が止めてるんだから・・・」

(ハァ?)

◇◇◇

アホちゃうか?

なんなんすか? 作業効率落ちるだけなんですけど?

「上の人がやめてるから自分たち下の人もやめておくべき」とかさ、ただのアホ。

気を遣っているつもりなのだろうか、けれども全く御触れの意味を分かってない。

そもそも、この会議禁止の御触れは会議が多い社員に配慮して、全社的に「この時間は個人の作業に集中させてあげようね」ってことで出されたものだ。

それが本質。それがこの御触れの意義。

その意味をしかと把握しているのならば、末端の僕らには関係のないことだと分かるし、むしろ、末端の僕らはレビューや会議を通さなければその先の作業ができない。

それをただ「上がやめているから下の僕たちも」って・・・。

 

2-2.変だろ! サラリーマンさんよぉ!

とにもかくにも変だ、いろいろなことが。

上で書いたもの以外にもエピソードはいくつかありますよ。

・有給休暇が溜まってんだよなぁ!(あんたが使わないだけやで)

・定時帰り難しい!(のわりには暇そうですね)

・仕事なかなか進まねえ!(じゃあ無駄話してんじゃねぇよ)

こんな感じです。

僕の周囲の人で見当たるエピソードはこれくらいです。

変なんですよ・・・

もうね、無駄に残業代稼ごうとしてるようにしか思えないし

有給休暇だって自分から取ろうとしておらず取りたくないとしか思えない。

そうなんですよ、変なんですよナァ・・・。

 

3.言いたいことも言えないこんな世の中じゃ

3-1.労働が辛いのは当たり前

言いたいことも言えないこんな世の中ですけど、はっきり言いましょう。

労働が辛いのは当たり前ですよ。

キツくて当たり前。

労働力を売るってのはそういうことだと思うのです。

世の中には「やりがい」だとか「仕事の楽しさ」だとかを見付けろなんて言われますけれど、あんなもんなくて当然、あってラッキーってなもんです。

仕事ってのは生活をして、楽しんだりするためのお金を稼ぐための手段でしかない。

それをやりがいだとか楽しさを半ば強制的に見付けさせて目的化させるのはクレイジー極まりない

辛くて当たり前なんです。

 

3-2.権利を行使しよう

キツくて当たり前だからこそ、我々には権利が存在する。

さあ、そんなこんなな配慮など無視して全力で権利を行使しようではないか諸君!

けれど、この権利ってものを労働者側が行使しようとしない。

これなぁ、日本特有の気質なのかは分かりませんけれど、これを行使するのに負い目を感じているところがあるとか。

だって、有給休暇を使って旅行に行ったら

「申し訳なさを覚える」

「仕事で迷惑をかけた」

とか言っちまうんだからアホらしい。

有給が取れるよう仕事を調節し、有給申請したのは自分だ。

それをまさか、申し訳ないとか迷惑を掛けるとか考える必要ありませんよ。

だから、そんな気質などかなぐり捨てて権利を行使すれば良いのです!