社会人になってからSEをやっているけれど、勤務先さえ選べば叫ばれているほどブラックじゃないよって話
SE(システムエンジニア)
世間ではブラック企業体質が蔓延していると考えられがちな職種です。
まあ、当たり前っちゃ当たり前ですけど、会社さえ選べばそんなこたありません。
とはいえ、確かにこの数年間SEをやってきて
「こらぁブラックにもならあなぁ!!」
と思うようなところもあったので、その辺について書いて行こうかと思います。
と同時に、ブラックになりそうな職種SEの特徴も見ていきましょう。
ぶっちゃけ、ブラックになる理由ってのは管理面の話と、人員と、あとは不良です。
不良です!!!!!!!!
大事なことなので二回言いました。
不良なんですよ、ブラックになる原因ってのが!(三回目)
きっと、他の職種ではブラックになる理由は上司だったり管理だったりがほとんどなのでしょうけれども。
SEではそれに加えて不定期で予測不可能な不良があるので、よっぽどブラックになりやすく、ブラックだと思われやすいんでしょうなぁ。
目次
1.不良こそがSEがブラック化する主要因
システムエンジニアってのはまあ、よく言葉は出てきますけれど。
これ、実際のところIT関連でプログラミングとかする職種全般ですよ。
「SEとはこれだ!」と断言できるようなものはなく、基本的にパソコン使ってプログラミングしたりシステム保全したり、あるいはハード機器を保全したり、って感じのIT関連全般のことを指しています。
ちなみに僕は、プログラミングする方ですね。
既存のとある日常的に使われている機器のプログラムやデータを、仕様変更やバグなどに対応していくような業種ですよ。
さて、そんなSEがブラックだと言われる主要因は何度も言っていますが・・・
不良です(涙目)!!!!
最大の要因はこれ以外にはない!
基本、ブラックと言えば上司による人員管理や労働の強要といったもの。
確かにそれもあるでしょう。
けれど、それはSE以外の会社でもままあることで、これ一つ取り上げたところでSEがブラックの代名詞のように扱われる理由にはなりません。
そこで出てくるのが、不良。
不良対応! そして納期!!!
1-1.不良ができるまで
まず、不良ってのはなんなのか?
広義的な不良というのは以下の二種類があります。
1.新たに発見された既存ソフトのバグ
2.対応、開発したソフトが上手く動作しなかった
1は狭義で言うと不良ではありませんが、場合によっては早急に対応が必要で、短期間で長時間労働しなければならなくなる要因になり得ます。
既に使われているソフトだけれど、新たにデータを加えたり、新たなテストをしたことでそれまで見つかってなかったバグが見つかることがあります。
それを修正する場合、もともと「既存だからバグがない前提の期間」でテストなど行われているので、その分、納期が短くなりがちなんですよ。
2は、どの時点で見付かったかによって不良か不良でないかが決まります。
たとえば、PC上やテスト機でソフトを検査する段階で見付かれば不良ではない。
けれど、検査に不備があったりしてそのままスルーされてしまい、実際にソフトを組み込んだ販売物のテスト段階で見つかってしまうと、不良です。
そこでも見付からなければ・・・クレームものですね恐ろしい。
んまあ、こういう感じで不良にもいろいろと段階があるのですけれど、いずれの場合も
「これ、ミスったから納期までに終わんないかも・・・」
ってことで、納期までの期間が圧縮されて長時間労働の要因になるわけです。
1-2.不良対応は時間が掛かる
はい、続いてこれ。
不良の対応ってのは新規にソフトを作ったり、既存ソフトを新しいデータや機能に対応させたりすることよりも時間が掛かることが往々にしてある。
これ、自分で作ったソフトがテスト段階で狂った動作したってならまだ全然対応しやすいですし、内容次第ではすぐに修正できます。
けれど、特に1-1で挙げた内の1「既存ソフトのバグ」となると面倒。
なぜかというと、これには以下の段階を踏まなければならないからです。
1.既存ソフトの動作を理解する
2.既存ソフトのロジック(どんな処理してるか)を理解する
3.どう対応するか設計する
4.制作してテスト
この段階を踏まなければならない。
この内、3,4はどんな場合でもしますけど、問題なのが1,2。
これがね、これがもう、時間掛かるわけデスヨ。
「なにこの機能、知らないんですけど???」
「はあ? なんて珍妙なロジック組んでやがるんだこいつ!!!」
「おいおいマジックナンバー使ってんじゃねえよ・・・」
このように、確認するだけでも一苦労。
知見がなければなおさら、もうサッパリですわ。
ゆえに、不良の対応は時間が掛かるんです。
1-3.不良は納期が短く突発対応
最後がこれ。
1-1でも納期については書きましたけれど、改めてもう一度。
納期ってのは簡単に言うと「ここまでに完成品ちょうだいよ」という期日のこと。
これが短くなりがちなので、結果的に一日の作業量が増大して長時間労働になりやすいってのが不良対応です。
既存ソフトのバグ対応は基本的にどっかの誰かがやった実際の機体のテストなどで、新しいデータや新しいテストのせいで発見されてしまったバグの修正。
テストだっていつまででもできるわけじゃなく、商品であれば広告撃つ前、ラインに乗せる前には終わらせなければならない。
けれど、既存のソフトを組み込んだ機体のテストなんてバグがない前提で行われていますから、当然、期日も短く設定されています。
が、そこで出たバグ!!!
テストする期間も考慮して、期日のもっと前に直せるか??????
と、なってくると1-2で示したように時間も掛かるので長時間労働せざるをえない。
自分で作ったソフトのテスト段階で出た不良でもそうです。
もともと、納期や作業工数(作業する時間)ってのは、ちゃんと理解し、ちゃんと設計し、大きなミスなく、終えられる期間で設定します。
そこで大きなミス(不良)が出ちまったらもうダメですよ。
そこはもう、順調に進んでいれば問題無い期間でもミスで戻った分、長時間労働で納期まで間に合わせるしかない。
ゆえに、SEがブラック化しやすいところにはこの不良ってのが綿密に関わってくるわけです。
2.SEの業務形態や内容も特殊で管理が無能だとブラック化しやすい
続いて、SEがブラック化しやすい理由の二つ目。
他の業種と比べて、SEの業務形態ってのはちょっと特殊です。
それに加えて、内容が内容なので管理が無能だとブラック化しやすい。
この辺、かなり重要なのでSEになろうとしている方は管理面などチェックしておくと良いと思います(入社前にできるとは思えないけれど)。
2-1.SEの業務形態は客に依存しがち
SEは雇われです。
いえ、会社に雇われているとかじゃなく、会社から別の会社の仕事をするって意味。
いわゆる下請けが大半です。
なので、客に依存しがちなんですよね、仕事内容が。
ゆえに、客先と綿密なスケジュール管理やスキルのある社員の管理、スキルのない人材の育成といった面を提携していかなければ、どれだけの仕事がどのくらいの難易度でどの程度の頻度で来るか調整できないわけです。
ですから、客先がブラックだとひいてはこちらもブラックになりがち。
客先依存であるがゆえに、誰かが辞めたり異動したりしたとしても客先とコミュニケーションが取れていなければ仕事量がそのままなんてことにもなりかねません。
そうなるともう、ブラックまっしぐらですよ。
2-2.恒常的な業務ではないから管理が無能だとダメ
続いて、管理が無能だとダメって話です。
2-1でも書いたように客先と提携できない管理はもうダメなことが分かりますよね。
そして、もう一つ管理が無能だとダメな理由
「恒常的で継続的な業務ばかりではない」
たとえば、サービス業であれば一日に来た客の分を働けば良い。
ですけれど、下請けSEはどれだけの仕事が来るか分かったものではありません。
計画こそありますけれど、それはその時点で分かっている継続業務の話であり、突発的なバグ対応や、唐突な仕様変更などは加味されていないのです。
どれだけの仕事がどのくらいの量で来るかはその時になってみないと分からない。
なので、これらの仕事をどう振り分けるか、人員を確保できるか、納期は適切か、そもそも可能か不可能か、といった素早い管理職による判断がなければ、ただただ無謀に仕事が積まれていくだけという状況が生まれかねません。
管理が無能だと、そうなるのです。
こうなるともうブラック化まっしぐらか、仕事に疲れた労働者が辞めたり蜂起したりってことに繋がっていくわけです。
3.会社さえ選べばまったくのホワイト
ここまでSEのブラック化しやすい理由を挙げていきましたけれど、ここでホワイトな会社も選べばあるよって話をしましょう。
ウチ、ホワイトです(ニッコリ)。
まあ、会社もそうだけど部署が良かったって感じなんですけどね。
3-1.我が会社のご紹介(社名は伏せますが)
ウチの会社は年々ホワイト化を目指しております。
10年ほど前まではご多聞に漏れず、SEらしくブラックだったようなんですけれども、ここ最近では徹底してホワイト化をしているようです。
某先輩「時代の流れですね~」
僕 (いや、ホワイトとか言ってるけどやって当たり前なんすよ?)
ぶっちゃけ、僕の周りの先輩にも「昔は10時間くらい残業して~」とか言ってましたけど、そんなもん今の時代やってたら速攻で辞めますけどね。
聞くところによると、昔は今のようにデジタルデータでなく紙媒体で報告してたからコピーの時間が掛かったり、パソコンの性能が低くて時間が掛かったり・・・
まあ、無駄な時間で長時間になってたらしいんですわ!
そら改善されらぁな!
話が逸れた・・・
わが社はってか、大体の下請け会社はそうだけど、いくつかの部署に分かれていてその部署によって客先が違い、仕事内容も変わってきます。
その全体をホワイト化しようと頑張っているわけですが、部署によっては難しい。
ホワイト化の内容は、有給消化だったり、定時帰りだったり、定番のものばかりですけれどこれが最上層部から通達されてるってのが会社組織では重要らしく。
全体でそんな取り組みをしておるわけです。
・・・
ま、僕はそんなもん言われる前からやってましたけどね!
3-2.会社よりかは部署を選ぼう!
本題、会社よりは部署を選びましょう。
どれだけホワイト化しようと言っていたって、会社全体でしようにも下請けSEという特性上、客先や業務内容によって可不可は大きく変わってくる。
逆に、客先や業務内容次第では全くそんな活動を奨励していないのにも関わらず、有給をMAXまで取れて定時上がりもザラなんて部署も出てくるわけです。
ゆえに、会社よりかは部署を選ぶことに注力してください。
今の職場辛いけど会社を辞めるわけにも・・・なら、異動願いとか出してワンチャン楽な部署を狙ったっていいわけです。
そこで部署の選び方!
1.管理職が若めで有能そうな人であること
2.ちょっと孤立しているっぽい部署であること
以上の2つですね。
1の管理職が若めで有能そうな人であること。
これ重要です。
若い管理職の人は老齢の人に比べてホワイトな社会に対する意識が強く、業務管理だけでなく職場全体として労働環境の管理是正などにも積極的な傾向にあります。
反対に、老齢の人は昔にブラックな職場を体験した経験から「これくらい普通だ」と思いがちで、保守的な思想を持ちがちなので労働環境の是正などには消極的です。
ですから、若い管理職ってのはかなり重要なポイントです。
次に2.ちょっと孤立しているッポイ部署であること。
これも何気に楽な部署を探す時のポイントです。
現に、僕はそういった部署を選んだ結果、ホワイトに暮らせていますからね。
部署の多さは、その会社がどれだけ業務量を多く獲得しているかが分かります。
同じ客先、同じ業務内容の部署が多いってことは、その部署は
・人材を継ぎ足し継ぎ足ししてきた
・業務量も労働者も多いと管理がおざなりになりがち
・業務量が多いということは一人頭の仕事量も多くなりがち
・手が空くとキツイところのヘルプ要員として回される可能性が高い
ってことが容易に推測されます。
逆に、孤立しているっぽい部署は
・少ない人数でも十分に回せている
・管理が行き届いている
・ヘルプにはまずもって回されない
ってことが分かります。
一人頭の業務量がどれほどかは分かりませんが、少なくとも、手が空いてもキツイ部署にヘルプで回されることはありませんし、管理不足でキツくなるってこともない。
なので、孤立しているっぽい部署がおすすめなのです。
4.今の時代、SEは転職も楽
さて、ここまできてじゃあ、
「OMG! ブラックに当たっちまった!!!」
ってな時も大丈夫、SEなんてもんは転職がとても楽です。
スキルさえあれば・・・。
いえ、本当のところを言うとスキルなんてそこまでなくても大丈夫です。
経験年数さえあれば、相手は勝手に信用してくれます。
いやー、日本の企業っていいですねー、実際のスキルのテストとかしないんですから。
今の時代、SEは重宝こそされませんけれど、どこでも求められがちです。
C言語の経験年数があればデータ関係や電化製品とかのツールに強い。
javaやpython、jasonなどが扱えればスマホゲーム業界で食いっぱぐれません。
あと良くは知らないけれどRubyもスマホゲームで強いのかな。
最近はほとんど、新しい言語はオブジェクト指向ばかりですから、特にオブジェクト指向の言語を扱える人ならまず転職には困らないでしょう。
なので、SEってのはサービス業と並んでブラックの象徴みたいに言われていますけれど、実際、ちょっと経験年数積めば転職もしやすい
ホワイト企業を探して転々とするには良い職種
と言えますよ。
ただ、それで体壊しちゃったりしたら元も子もないので、実際には業種関係なく初めからホワイトなところに入れればいいんですけどね。